Amazonが中国撤退
日本国内で大きな存在感を持つAmazonですが、中国市場からの撤退が発表されました。
莫大な市場を持ち愛されているAmazonが、どうして中国から撤退を余儀なくされたのでしょうか?
Amazonが撤退した理由を紐解くと、中国独自の文化が大きく影響しているのが分かります。
そこで、世界を牛耳る勢いを止めた中国には何があるのか見てみたいと思います。
中国の文化を知ることでAmazonが撤退を決めた理由が分かるでしょう。
中国ではAmazonの価格が高かった
日本ではAmazonの商品は店頭で買うよりも安く、非常にお買い得な印象があります。
タイムセールや割引キャンペーンも行われており、安さという点で非常に高い魅力を持っています。
しかし、中国ではAmazonの商品が高いという評価になっているのです。
なぜなら、他の通販サイトの方が安く商品を売っているからです。
流通の問題だと感じるかもしれませんが、実はそうではありません。
中国の通販サイトでは激安のニセモノ商品が大量に販売されているのです。
正規の優良な商品を売るAmazonはニセモノの存在に敗北したと言っても良いでしょう。
本物かニセモノかよりも安さを重視する中国では、Amazonの戦略が通じなかったのです。
値段交渉がやりにくい
中国の買い物は値段交渉を行い、納得してから購入するのが一般的です。
予め値段が決められており、それを買うかどうか選択するAmazonは中国の文化に合わなかったのです。
その点、中国で人気の通販サイトのアリババは、値段交渉を行えるチャットが用意されています。
チャットで商品の質問や値段交渉を行い納得してから購入出来るのが好まれると言って良いでしょう。
こうした文化の観点からAmazonを見ると、普及の足かせになったことは間違いありません。
ちなみに、Amazonの画面は不評で分かりにくいという意見が多い事実もありました。
Amazonの中国シェアは0.6%
2018年の中国市場において、Amazonのシェアは0.6%しかありませんでした。
中国ではまったく存在感を出せておらず、利用する人も僅かだったのです。
Amazonは商品の値段が高く、画面も分かりにくく、値段交渉がしにくい、メリット無しの通販サイトだと判断されてしまいました。
これに対して中国の有識者は中国文化を理解出来なかったAmazonの敗北だと突き放しています。
業務の決定や重要な判断はアメリカで行われており、現地の社員に権限を渡していなかったのも敗北の一因だと噂されました。
2004年にAmazonが中国市場に挑んでから15年、文化の壁は高かったと言わざるを得ません。
しかし、中国市場で失敗したとしても世界各国で強い存在感を示すAmazonの活躍は続くでしょう。